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繊細 エッジ 浸透
海に行った。遠くて深い海に行った。もう真暗で、海があるのかどうかわからないくらいだったが、耳に遠く近く入ってくる波のくだける音で確認できた。それだけで安心した。
月は細く出ていた。ほとんど糸みたいなつきだった。だからこんなに真暗だったのかと、妙に納得した。私はゆっくりとまばたきをし、海を確かめた。微かな光の層が私を包んだ。
私はさっきからずっと枕に顔を押し付けていた。呼吸をする度に中のビーズがざわめき合い、その音は気持ちよく耳の穴に染み込んでいった。ただ漠然とスピノザの汎神論とか、デカルトの方法的懐疑だとかを考えたりして、真暗というのは本当に黒なのかなどのくだらない問答を繰り返す。そして海にたどり着いた。
海に入る。すっと冷気が皮膚を覆い、内膜を抜けて喉や肺や胃を満たしていく。
目を閉じて、私はそのまま眠りについた。
月は細く出ていた。ほとんど糸みたいなつきだった。だからこんなに真暗だったのかと、妙に納得した。私はゆっくりとまばたきをし、海を確かめた。微かな光の層が私を包んだ。
私はさっきからずっと枕に顔を押し付けていた。呼吸をする度に中のビーズがざわめき合い、その音は気持ちよく耳の穴に染み込んでいった。ただ漠然とスピノザの汎神論とか、デカルトの方法的懐疑だとかを考えたりして、真暗というのは本当に黒なのかなどのくだらない問答を繰り返す。そして海にたどり着いた。
海に入る。すっと冷気が皮膚を覆い、内膜を抜けて喉や肺や胃を満たしていく。
目を閉じて、私はそのまま眠りについた。
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