深夜のライトが怪獣

木漏れ日が水面

傘男と雨女

傘男くんはメンヘラシャイボーイ。いつでもどこでも傘をさして、自分だけの空間を作り上げてしまいます。
雨女ちゃんはそんな傘男くんが大好き。それはもう生きるのが辛いくらい。ちょっとだけ病んでいて、ちょっとだけ寂しがり屋で、ちょっとだけ可愛い。
でも雨女ちゃんには悩みがあります。雨女ちゃんの周りはいつも雨が降っていて、完璧な個人空間を作り上げてしまう傘男くんに近づけないのです。  
雨女ちゃんは言います。「私嬉しいの　私の雨で、彼の存在がはっきりとわかるんだもの」 
傘男くんの傘は、ひたひたと水を浴びると少し明るく照り映えます。

ちかんちゅうい

夜道、最寄りの隣駅から歩いて帰ったんだけど、
人がいるのにいないようで、人がいないようでいそうで、
静かだけど落ち着かなくて、
体中を小ばえが這いずり廻るように怖かった。
後ろも前も横も上も下も自分も全部怖くなってしまう。
至るところの灯りが妙に煌々として、じっと見られてる感じがした。
多分一人だったら泣きながら死んだ。

健康診断

何人もの女の子が検尿に苦戦したり、おしっこの暖かさを感じたり、ブラジャーを注意深く外してる姿は可愛らしくて
ブラジャーのホックを自分で着けられない自分は恥ずかしくて惨めだった

京浜東北線

窓に反射した太陽がビルの間をふわふわしてる