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コインロッカーの心臓

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死に至る病

れぼりゅーしょなりーろーどは泣きました。ひくひく泣いた。
ずるいよなぁ…表情とか、あの…なんていうんだろう、すごく放心した、最後。
たぶん、恋人がいないとわからない感覚(笑)なんだろうね、いなくてもわかるか。
なんとなく「絶望は死に至る病」っていう言葉がずっと頭の中をかけめぐってました。
くるった数学者とのやりとりがおしゃれだった。
で、しに至る病ってなんだっけー?って思ったら、キルケゴールだ!そうだ
キルケゴールの死に至る病から。

>絶望は精神における病,自己における病であり,したがってそれには三つの場合がありうる.
>絶望して,自己をもっていることを自覚していない場合(非本来的な絶望).
>絶望して,自己自身であろうと欲しない場合.
>絶望して自己自身であろうと欲する場合.

彼の著書によると、自己に絶望した後、絶望から脱しようとするっていってるみたい。
また絶望は気づかぬうちに背負っているもので、それは普通の病のように死によって克服されるものでもないって。
1つめ、2つめの絶望は夫、3つめは妻。
3つめの絶望をうけたのちに妻は夫を説得してこの絶望から脱却しようとするんだけど、夫は結局1、2の絶望の内に埋没しようとしていく。
というよりも、夫は絶望を克服しようとせず(自己を死によって貶めようとせず)1,2の絶望のもとに落ち着こうとする。
妻はそれでも克服しようという思いを捨てきれず、3つめの絶望にのめりこんでいく。
死に至る病、中絶によって自らの死を選んだというよりも自己に内在する自身の排出、自立を防ごうとしたように思える。
つまり、3つめの絶望を必死に果たそうともがいた結果。
死に至る病、精神の死から、肉体の死につながってゆく。
死によって消えない絶望が、映画観終わった後の感覚なのかなーと思ったり。
まあそんな感じの映画でしたーよかったー。
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